この記事は WWA Advent Calendar 2024 の12日目です。
こんにちは。 WWA ゲーム「謎めいた機械を追い求めて 闇組織の争奪」に関することを述べるだけの記事、後編です。
前回では技術の話として、このゲームで使用されている WWA Script とピクチャ機能の可能性について記事にしました。
今回のこだわりの話ではこのゲームの制作事情や裏話などが含まれています。
技術の話とはテーマが異なるため、このこだわりの話だけ読んでも構いません。 ただし、この記事は「謎めいた機械を追い求めて 闇組織の争奪」に関するネタバレがたくさん含まれます!
それでは行ってきましょー
- はじめに
- 制作期間とドキュメントについて
- こういう攻略方法もある
- ここが頑張ったよ要素や隠し要素
- このゲームで影響を受けた要素や元ネタなど
- ゲーム以外の元ネタ
- 周辺国について
- やり残したことがある要素や今度考えている追加要素
- 感想フォームで寄せられた内容の要約
- こだわりの話は以上
前後編に分割したとはいえ分量がすごいことになってるので、見たいところを目次から飛んで読むのがおすすめです。
はじめに
以下の内容についてはゼロディングと被ったりするため、含まれていません。
- 影響を受けた要素や元ネタの一部
- ボツになった要素
- 頑張った要素の一部
- 各キャラクターの由来
- 前作(散策と謎追い)との違い
- ゲームを探す楽しみがなくなってしまいそうなので、詳細は君の目で確かめてみるんだ!
「あれ? この内容はどうした?」と思う要素については、ぜひゼロディングまで足をお運びください。ヒントもなしにさあ行けと言うのはなかなか無理なものではありますが、大まかなヒントはエンディングのところで説明しています。
制作期間とドキュメントについて
マップデータの制作は制作予告記事ができたあたりからスタートしましたが、構想についてはだいぶ前です。
前作「謎めいた機械を追い求めて」は「変数機能が無い WWA の限界を攻める!」として制作しました。本作「謎めいた機械を追い求めて 闇組織の争奪」は前作の舞台を継承した上で「変数機能や WWA Script、ピクチャ機能ができた WWA Wing の限界を攻める!」のコンセプトで制作しました。
- 2021年12月に本作の仕様を決める Notion ページを作成
- 2022年11月に本作の制作状況を報告する Discord フォーラムを関係者向きに作成
- 2023年2月に本作の仕様を決めるスプレッドシートを作成
- 2023年5月31日に制作予告記事を投稿
- 2024年1月20日に新要素紹介第1弾を投稿
- 2024年4月30日に新要素紹介第2弾を投稿
- 2024年7月30日に新要素記事第3弾を投稿
定期的にゲーム作るペースで進むと2023年には完成しそうかなー・・・と思ってましたが、2022年は旅行計画とかでバタバタし、2023年は Cities Skylines Ⅱ を手にしてからはそれしか遊ばなくなり、遅延してしまいました。
マップデータ制作はこの時点である程度確立しているマップとストーリーを先に作り、後に並行してモンスターや技のパラメーター設定をしていました。
今思うとゲーム要素から始まったゲームではないので、同じ WWA Contest 2024 の応募作品と比べると、規模に対してやり込み要素は少なかったのかもしれません。
スプレッドシート
スプレッドシートではストーリーの流れや変数一覧、モンスターのパラメーター、アイテムのパラメーターや効果などをまとめていました。ストーリーの構築やゲームバランスの調整に役立ちました。
ストーリーの流れは以下のような流れで書いていました。
- まずは大まかな流れを書く
- 途中思いついたシーンがあれば適当なところに書き込んでおく
- 後で見返して、順番を入れ替えたり不要な行を消したりする
- 複数案がある場合は、一番左のセルに案の名前を書き込んでおいて区別する
モンスターのパラメーター管理については、モンスターの強さを指標する「総合性能」を独自に設けました。グラフにすることで難易度曲線が自然になるように調整しました。総合性能の計算式は自分で作る必要があり、計算式が雑だと難易度が合わなくなる課題もありますが・・・。
他にも各プレイヤーの武具を除いたステータスの成長グラフもあり、成長が鈍くて弱いプレイヤーがいないか一通り確認しています。
Notion
Notion ページはキャラクターのセリフやタスク、システム設計、ダンジョンの仕掛けなどをまとめていました。基本的な遊び方はマニュアル形式にすることで、公開時にすぐ出せるようにしています。
タスクについてはバグ対応はもちろん、機能未実装や思いついた機能などを列挙し、順次対応してきました。
ひたすらWWA制作でやれてなかった要素の残作業してるけど、ストーリー実装と違ってタスク管理しないと、どのぐらい進んだか分かりにくいんだよね
— Aokashi (あおかし) (@aokashi) 2024年8月5日
今日どこまで進んだっけ? ってなる#WWAWing
以下は冒頭で取り入れるつもりだったセリフです。こうしてボツになったセリフもいくらか存在します。
・・・・・・・ ん? えーーー・・・ ああ、やり方がいけなかったな。 いい感じになった。 よし! これで完成だ! ケダキ:携帯電話装置の完成だ!音じゃなくて、絵も送れる。 ケダキ:これを誰に見せようかな。そうだ、あの人にしよう。
Tiled
まだマップデータの作成をしていない時では Tiled という WWA と似たようなマップエディターを使用していました。しかし Tiled で出来上がったマップ単体で遊ぶことはできませんし、 Tiled のマップを WWA に自動で変換する機能なんかも無いため、マップデータ制作においてはひたすら目コピをしていました。
制作過程における余談
WWAの劇イベントに物体パーツ使いまくって後悔し、後で背景パーツに変換する作業が発生
— Aokashi (あおかし) (@aokashi) 2024年5月13日
でも変換しなくても、パース数上限突破しないかもしれない...? いやわからん?
現在の WWA のパーツ数上限は物体と背景それぞれで4000。おそらく背景パーツに移さなくても物体パーツ数は4000を超えないと思います。しかし、秘密の部屋を1000ごとに設けなくてはいけない謎のルールがあったので、3000は超えないようにしました。
WWA制作でそろそろ期限が近い中、ゲームバランスの都合で新機能を急遽作ることに...
— Aokashi (あおかし) (@aokashi) 2024年8月22日
「新機能」というのは武器や防具の強化のこと。武具の強化は昔から考えていて、武具の種類が規模の割に少ない本作でちょうど良かったので取り入れました。
その1週間後はBPを発案。以前はスーパーマリオRPGのように全プレイヤー共通のMPを設けていましたが、底つくと何かしらの悪影響を設けたいな〜と思い、MPの代わりにBPを急遽作ることに。
新作WWAではゲームバランスの調整に時間を注ぎたいので、スタッフロールは後にするつもりだったんですが...
— Aokashi (あおかし) (@aokashi) 2024年8月26日
ゲームバランス調整続けてるとダレることが分かったので、合間の息抜きにスタッフロール設けようと思います
おそらく以前は、各プレイヤーのステータスは、基礎ステータスと武具パラメーターを乗算で管理していましたが、ゲームの世界で乗算を持ち込むとバランス壊れるんですよねー・・・。
こういう攻略方法もある
細かい攻略に関しては後で当サイトの資料集に書こうかなと思います。
こだわりからは少し外れますが、テストプレイしてもらった時に気付いた、変わった攻略法を教えます。
- MP切れまで我慢する
- ボスバトルのボスモンスターにはMPを持っています
- ボスモンスターの攻撃にはたいていこのMPが消費されて、消費できる数のMPが無いと何も行動できません
- 強いボスモンスターの場合は、序盤はひたすら防御で攻撃をとにかく耐えまくって、ボスモンスターのMPがなくなったところで攻撃しまくるという事もできます
- ただし攻撃が通らないボスモンスターについてはどうしようもできないので、諦めたほうが良いでしょう・・・
- 赤い鍵を早い段階で入手
- タミンとニイズの間にあるプレイグラウンドではモンスターやアイテムが散らばっていますが、中には高級品の赤い鍵もあります
- うろつく強敵の間を這いながら移動すれば、比較的序盤に赤い鍵を手に入れることができます
- 赤い鍵が活用できるのは主に物語後半になるので、それまでは預けてもいいでしょう
- サイカで強力な武器や防具を購入
- サイカのシンスク地区には武器や防具の販売を専門とする便利店があります
- ジュニアー専用の防具の鋼の盾と、アイ専用の武器のドラゴンボウですが、金さえあれば早い段階で買うことができます
- 3人揃ったところで調達すると、ジュニアーは完全にディフェンス型に、アイは完全にアタッカー型に、マサトは何もできないお荷物になってバランスが崩れるので、冒険は計画的に!
なお、前作では魚釣りが金稼ぎの定番でしたが、本作の魚釣りは大して儲かりません。すいません。
ここが頑張ったよ要素や隠し要素
倒すの表記がない
通常RPGにおいて主人公はモンスターを倒すことになりますが、生き物の扱いが比較的シビアになる現代においては、モンスターを倒すという表記は用いず、モンスターとの戦闘に勝つと表記しています。
モンスター図鑑を見ると、「戦いに勝つと」と記載されていることがわかります。
じゃあ何で現代の世界にジュニアーが剣を使用しているんだという話になるんですが
マップチップの角度
これは本作に限らず、自分が提供している WWA 素材全般に言えることですが、建物や家具、食品などのマップチップは原則俯角45°の視点で作っています。上空から45℃の角度から望遠で撮った感じをイメージしています。
俯角とは何か? マップチップは何を基準にして作られているのか? などについてはRPGツクールで現代日本RPGを制作しているサイト「Simulation Country GAPAN - 月本国」の 2D-RPGマップチップ開発 の記事が参考になります(それでも難しいと思いますが)。
プレイヤーキャラのグラフィック
キャラクターの歩行グラフィックをなるべく差別化するようにしていました。
例えばジュニアーは左右の歩くポーズを走るポーズに近付けています。これは WWA Wing になって歩行速度が速くなったことで、「これ走ったほうが描写として自然じゃね?」と思ったのと、身体パワーが高い特徴を反映させるためです。
前後については以下の事情からこのままにしています。
- 走るポーズにすると劇イベントなどで描写が不自然になってしまう
- 歩行2パターンあるうち片方を止まった状態とすると、プレイヤーの動きとしては不自然になるはず
その他にもプレイヤーキャラにおいてはイベントシーンなどで驚いたりガッツポーズしたり困ったりする表情も設けました。
住民のセリフが変わる
ゲームを進行すると、以下のキャラクターのセリフが変わります。
- サイカの住民
- ニイズやタミンにいる一部住民
特にタミンのテイショウ工業イベントが終わった後~サイカのホウテン塔イベントの間と、ハリグワに勝った後については上記すべてのキャラクターのセリフが変わるようになっています。
また、キャラクターではないですが、駅の伝言板も進行によって変わるようになっています。 ハリグワ様最高!最高!最高!
ボスキャラクターの再戦メッセージ
魔塔団や座信会のチームリーダーに限り、一度ボスバトルで搬送されてもう一度再戦すると、セリフが変わります。
搬送された場合の救済アイテムとかはないですが、たまには搬送されて変わったセリフを見てはいかがですか?
キャラクターに関するあれこれ
- サチの後ろ髪は束ねていないという設定。細かいところは曖昧にできるのはドット絵の良いところ?
- ヤツロウに八つ当たりするとセリフが変わったりする
- 補足すると、八つ当たりと言っても回数は8回ではありません
- キャラクターデザインに苦戦していたのはアイとコウ
- ある武器をあるプレイヤーで購入すると特殊なセリフが発生する
- ヒントは前作「謎めいた機械を追い求めて」の後編をクリアすると分かる・・・かも?
- ベルギアは元々ヒラリラーさんの素材の改変を使用していたが、座信会のチームリーダーのイメージに合わず変更となった
- 終盤にハリグワ様と説得したタミナは英棟の人だが、制作段階では所属を英棟と因久大(詳細は「周辺国について」参照)でどっちにするか迷ってた
- 最終的には英棟の方が過去作に出ていて馴染みがあるので英棟に選びました
このゲームで影響を受けた要素や元ネタなど
ゼロディングでも同じことは書いてありますが、ここではゼロディングで触れていない、あまり詳しく解説していないゲームなどについて取り上げます。
ポケットモンスター 金・銀・クリスタルバージョン
ゲームボーイ世代最後のポケモンゲーム。カントー地方も遊べてゲームソフト2本分のボリュームが特徴。
- サムネイル画像 (パッケージイメージ) のデザイン
- 非対応環境で起動すると出てくるエラーメッセージ
- チスイ町のアジトで相手を突き飛ばすコウのシーン
- エンディングのデザイン
- 突如知らない人にぶつかる演出
(ポケモン赤緑よりも)草や道路をより細かく描写しようとしたのも今作の影響を受けています。
たしか去年くらい、WWAにおいて草をよりリアルにできないか、ペイントツールのノイズ生成で作った草のグラフィックを制作中のWWAに持ってきたことがあった。
— Aokashi (あおかし) (@aokashi) 2024年10月17日
けど、周りのグラフィックと比べてバランスが悪く結局従来に戻しましたとさ・・・#WWAWing pic.twitter.com/cklhVyIPLh
クロノ・トリガー
今でも色あせない名作JRPG。個人的にはバトルの演出がかっこよくて、ボスバトルの演出はここを参考にしていたりします。
- 通常攻撃以外の特殊攻撃を「技」として括る
- ゲーム開始時に新装置を披露する
- 過去のトラブルが原因で機械好きになった
- マサトが倒れたポーズはクロノが倒れたポーズと同じ
- ニイズタワー付近で SATELLA が飛ぶイベントはルッカとカエルの連携技「ラインボム」から発想を得た
- SATELLA は魔塔団が持っていないという事実を言い放つロクレンは、ラヴォスを生み出していないという事実を言い放つ魔王が元
- ジュニアーの技「ソードフォール」はクロノの技「全力斬り」が元
(C) 1995, 2018 SQUARE-ENIX
そういえば今年のコンテスト応募作品にもクロノ・トリガーの要素を受けたゲームありましたよね・・・🤔
MOTHER3
現代的な世界、奇妙なキャラクター、切ないストーリー、特徴的なセリフや言葉など、糸井さんが創り上げた独特なRPG。
- 主人公の交代劇
- 個性的なキャラクターのグラフィック
- 大切な人の不幸でショックになるキャラクター
- 次第に怪しさが増す舞台の雰囲気
- 魔王塔でSATELLAを掴む3人はイカヅチの塔から飛行船を掴む3人1匹が元
- たまに面白いことを言う団員
- 唐突に現れる都道府県名
- アイが倒れたポーズは主人公と仲間3人が倒れたポーズを参考にしている
- 余談ですが、テイショウ工業で技を習得する場面は、7章終盤でイオニアからPSIを覚えるシーンを再現するつもりで作ってました
- 攻略法が特殊なラスボス戦
- サウンドプレイヤー
タツマイリ村の住民それぞれに名前があったり、話しかけると話しかける仕草をしたりしていて、生き生きしているのが気に入ってます。
(C) 2006 NINTENDO / SHIGESATO ITOI
WWA制作に行き詰まるとサウンドプレイヤーを作る人がいるらしい・・・#WWAWing
— Aokashi (あおかし) (@aokashi) 2024年6月20日
(念のため言っておくけど再生されるBGMは他所からのお借りものです!) pic.twitter.com/xvde4FGSTK
リングフィットアドベンチャー
RPGと言えばRPGですが、ちょっと分野やターゲットが違うので意外かもしれません。
本作の中心である機械怪獣である SATELLA をひたすら追うというストーリーは、リングフィットアドベンチャーのボスであるドラゴをひたすら追うというストーリーから発想を得ています。
ボスを追うという構成は、ゲーム進行の目標になりやすく、ネタバレになりにくいのでゲームシナリオ作りや途中経過報告においては扱いやすかったと思います。
ポケットモンスター スカーレット・バイオレット
詳細についてはゼロディングと被るため控えめに解説しますが、以下の要素から影響を受けてます。
- 主要キャラクターがバレバレの変装をする
- 食事パワー
- はじめはツンツンだったが、進むたびにデレるキャラクター
- このゲームではペパーさん
- 本作ではジュニアーが親の誘拐が分かって以降急に暗くなるものの、合流やイベントを通して次第に明るくなるようにセリフを考えていました
- 一目で性別がはっきりしないキャラクター
- このゲームではチリちゃんとグルーシャさん、ボタンさん
- 本作ではロクレン様とチャーレー
LastPlanet 鉄の魔王と青い結晶
去年テストプレイ担当をしました。機械勢力を増やす野望を阻止するという、本作のストーリーとは少し逆な作品にはなりますが、素敵な RPG です。
- サイカのアパート「レジデンス」の内装
- どこでもテントセットの説明文
- 信仰書の存在
- BGM サイトの選定
- これ影響を受けた要素かは微妙ですが、本作の BGM の提供元の一つである「夢にみた緑」は LastPlanet シリーズの作品がないと知らないまま終わってたかもしれません
また、部屋の内装を凝って作ろうとしたのも、このゲームの制作のライブ配信から影響を受けています。
ホテルの部屋のレイアウト難しすぎ問題
— Aokashi (あおかし) (@aokashi) 2024年4月27日
一人二人三人の部屋を必ず作り、各部屋に椅子と机を用意し、ベッドの横はアクセスできるように・・・う~ん・・・無理。#WWAWing pic.twitter.com/jhAFpxGSiP
WWA ゲーム
- マシキテ兄弟の登場セリフ「マシキテ兄弟ーーー!!!ッだ!!!」の言い回しはヒラリラーさん作「マネーゲームXP」の田中の動く都市が元
- ゼロクラブという名前はヒラリラーさん作「カマック・ライフ」から
- 遺跡の洞窟のミッション「覚えろ」の謎解きはヒラリラーさん作「脱出ゲーム2」だった気がする・・・?*1
- センモン産業工場の階段が入り組んだ構成はアルクスさん作「Eden」の骨神城の構成を参考にしようとした
が、面倒くさくなったので中途半端なところでやめた
- ベルギアのセリフ「みんな電話とかラジオとかテレビとか使うから、こんなに頭おかしくなるんだよ!」は空澄コルネさん作「嗚呼、弟よ」の最後の会話シーンが元
- 「『人を生き返らせる』って噂流せばこーやってニンゲン来るんだもん!」というセリフでしたが、人間って愚かだね~みたいな感じがよかったので参考にしました
- 無人間 (緑) に勝つとプレイヤーが移動するギミックは Eden のナイトメアホースのギミックが元
- サイカ地下道で地下水に驚くジュニアーのセリフはヒラリラーさん作「名も無きクソゲー6」のセリフが元
- ハリグワ様の技はヒラリラーさん作「サツリク・ストーリー」の最終ボスが元
- 技のエフェクトもそっくり真似しました
Eden は本作の制作にも影響を受けた作品のひとつで、キャラクターデザインを細かく作り込もうとしたのも Eden がきっかけです。
そのほか
- ハリグワ様の外観は「星のカービィ 夢の泉の物語」のボスであるナイトメアウィザードを参考にしようとした
- モンスター図鑑のコリュウの説明文「好きな食材はニンジンという研究結果が最近分かった。」は好きな総菜発表ドラゴンが元
- さらにニンジンは出没場所の近くにあるニイズ市と掛け合わせたギャグだったりする
- ニイズタワーで現れるチャーレーの偽物は「ゼルダの伝説 ティアーズオブザキングダム」でガノンドロフによってつくられた偽装のゼルダが元
- チスイ町のアジト1階にある注意文は登大遊さんの LGWAN ネットワークの注意文が元
- WWA とはかなり領域の異なる分野ですが、彼は主に通信インフラ関連で多大な貢献をしていたりします。言い換えるとどこでもドアみたいなものを作りましたとか(それは言い過ぎか)
- ウェイトが ARGINAS で突っ込むシーンのセリフは北海道テレビの番組「水曜どうでしょう」のだるま屋ウィリー事件が元
- コ・モルガンの技「計算」はまつゆきさん作「マネーゲームVXP」のマス・モンスターが元
- マクロの見た目は may-B さんの新・may-Bの自作素材セットの白髪のおじさんが元
- 統計スコア表示機能のパタパタは 電車でGO! 1, 2 のスコア表示から発想を得た
- 実際のスコア表示は紙をイメージしているはずなので、本作の統計スコア表示とは離れていますが、効果音がパタパタっぽかったので
- テストプレイをした人からは「0点運転士シリーズだ」みたいなことを言っていたので、元ネタは理解できたはず
現在、クリアした人向きの機能として統計スコア表示機能を実装中・・・
— Aokashi (あおかし) (@aokashi) 2024年9月27日
これまでの記録がパタパタみたいにババっと表示されます。#WWAWing pic.twitter.com/WCDxFXn1KV
ゲーム以外の元ネタ
本作の舞台は「ヨーロッパが東洋になったらどうなるのか?」をイメージして作成していて、ヨーロッパ各地、特にフランスの要素が元になっていることが多いです。インターネットから情報を探って、自分なりにアレンジして・・・としていますが、本当にこだわるのであればヨーロッパ現地に行かねばなりません・・・。
TFS と TGV
物語終盤で現れる高速鉄道「TFS」。1980年相当という時代設定から元はフランスの TGV です。
構想段階のスケッチはこんな感じ。車両のグラフィックも2023年の時には完成済みだったのです。
車輛はイタリアの鉄道車両「ETR450」をベースに、 TGV のシャープさを加えた形にしています。
脇役鉄道車両
プレイヤーが乗る普通電車以外にも鉄道車両は3種類存在します。
夢の高速機?
前作「謎めいた機械を追い求めて」の後編では、考えてはいたけどできずに終わった夢の高速機「光線機」の話が出ます。
そして14年後の本作では名前を変えた形で現れます。これが「強乗機」です。
見た目から分かるようにこれのモデルはコンコルドです。ピクチャ機能の外部画像ファイルもそのまま concorde だったり。
物語中盤、 SATELLA に掴んで落とされた後のメッセージ「魔塔団に勝てば SATELLA を奪える」は、(実際は座信会のボスを追ったほうがいいのに)これまで進んだ魔塔団の追跡を無駄にしたくないのでひたすら魔塔団に勝つことしか考えていなかったということで、コンコルド効果になぞっています。
お菓子関係
その他
彩華の入り口や魔王塔の入り口にある門は首里城の守礼門がモデルです。
彩華の地区名「キョウデン」「センバ」「シンスク」は関東のとある都市の町名から取ってきているらしい・・・。
周辺国について
感想フォームで世界観が分かりにくいとあったので、周辺国についてゲームのストーリーとは関係なく解説します。あとでちゃんとした資料として当サイトの資料集にもまとめようかなと思います。
- 新南(共和国)
- 本作の舞台となる国です。ここ周辺の歴史は大きく分かれて三国志時代(2000年くらい前)と新世代以降(1000年前〜現在)の2つがありますが、新世代の歴史が始まったのは大体この場所だったりします。
- 首都の彩華は歴史の中で彩華帝国を作ったことがあり、この惑星の世界都市の中でもトップ5には入るくらい重要な場所です。
- 低東(民国)
- 前作のストーリーでちょくちょく挙がってくる国です。昔は複数の小国に分裂したのを200年くらい前に統一して1つの国になりました。
- 学問に優れ、多くの科学技術を世に送り出しています。一方で歴史的経緯から資源に乏しく、過去の大戦で何回か負けた経緯があります。
- 魔塔団の拠点は新南にありますが、高い技術力を持つ人を雇うためにここ低東から人を集めた経緯があります。しかしながら、低東の政府はこれに反発しています。
- 苑西(王国)と海間(共和国)
- これまでのゲーム上ではあまり出ていません。たまにオレンジの産地として挙げられるくらい。
- あまり設定を固めていないですが、竜口海沿いで日当たりがよく、人が陽気というぐらい?
- 南央(王国)
- 地理的事情から北半分が新南に取られたり抵東に取られたりして、この国が出来上がるまでの経緯が複雑な国家。しかしながらいつ何に変わったかといった詳細な歴史はまだ書いていません。
- いわゆる福祉国家で、税金が高いという設定があります。
- 公伝
- 庵府(共和国)
- 前作の舞台にもなってた国です。読み方は今の所はっきりしていません。あんふ? あんぶ?
- 作曲家や画家などの出身地としてこの国が多く、文化の国として振興を進めていたりします。一部の国の住民からは「ここまで頑張ってきたのに活躍の場を先進国に持っていかれるのは悔しい」みたいなことを言っているようです。
- 西隣の亜州井がちょっと危ないので防衛チームを強くしていたりします。
- 奥津井
- 山岳地帯の多い国。南央同様、複雑な歴史を持った国家ですが、これも詳細な歴史はまだ書いていません。
- 現実世界で言う永世中立国みたいなものを抱えています。
- 蕨江と三潟
- 東然
- 世界観の設定としてはかなり初期から作っているものの、ゲームにはあまり出していないという不遇な国だったりします。
- 苑西同様日当たりがよく陽気な他、辛い料理が名物です。
- 生活 WWA の英棟市の舞台である英棟と北端で接しています。
- 因久大
- これまで紹介してきた国はどれも東洋に近い雰囲気で形成してきましたが、この国がその範囲の一番端となっています。
- 昔は原大帝国といい、大陸の北海岸を制していましたが、この時代では普通の共和国で落ち着いています。
- 亜州井
- 座信会の大元。昔は東座帝国といい、大陸の中央を制していましたが、この時代では弱い共和国となって色々問題を起こしています。
エンズタの場所について
13年前に公開した WWAeval のゲーム「スライムの逆襲」の登場人物であるミチジルはエンズタから来ましたが、果たしてエンズタはどこにあるのでしょうか?
ここです。ハズツは14年前~4年前に公開した WWA ゲーム「依頼生活」の舞台です。
やり残したことがある要素や今度考えている追加要素
このゲームは9月21日に公開して、後のアップデートで一部機能追加がされていましたが、それでも「ここもうちょっと追加したほうがよかったなー・・・」と思う場面がありました。
- サイカのキョウデン街
- サイカ西駅を出て南に進んだところにある繁華街。国の首都の繁華街という設定の割には便利店と食堂しかなくてしょぼい。
- 何か1つか2つぐらい店を加えようかな・・・?
- キャラクターのセリフ
- 会話シーンを増やして主人公や仲間キャラクターの特徴をより鮮明にさせたい
- 崩落の館
- 崩れる床の館。奥にある宝物を取りに行ってほしいという依頼を受けて、いくつかのコースを走り抜けよう
- 奥まで行くと強力な技がもらえるかもしれない
- 闘技場
- プレイヤーのステータスに応じて最適なモンスターが現れる
- バランス型、物理特化型、特殊特化型などを選び、本作の魅力であるボスバトルにより手応えを加える
感想フォームで寄せられた内容の要約
数が少ないのでざっと要約。特に期限は設けていないので、まだ送ってない方は好きなタイミングでどうぞー。
- BPシステムについて、ボスバトルで不足になることが多くて苦戦した様子。
- 特にきつかった状態異常は「眠り」「毒」
- 特に好きなキャラクターは「マシキテ兄弟」と「コ・モルガン」。標準素材のキメラキャラクターは作ってて面白いので今後もアレンジし続けようと思います。
- 特にお気に入りのBGMはすな地域全般で使用されている OLD WOODS HUT の「いつもの散歩」
- 特にお気に入りのアイテムはミルクライク各種。
- 「スモーク」は使用していなかった方が多かった模様。活用次第では微妙に役立つので、かける消費BPを少なくしても良かったのかもしれない。
- 特に好きなイベントシーンは以下の通り。タイトルロゴは序盤だからと言うのはありますが、スピード感のある演出や動きの激しい演出が特にささったみたいです。
- SATELLA のミサイルで飛ぶマサトとケダキ、そして始まるタイトルロゴ
- 高速鉄道、TFS で急げ!
- ありがとう SATELLA、崩れる魔王塔
こだわりの話は以上
「謎めいた機械を追い求めて 闇組織の争奪」に関するブログ記事はこれで以上になります。
技術の話とこだわりの話で分けて紹介しましたが、いかがだったでしょうか? 飛ばし飛ばしで読んだ方も、技術の話も含めて全部じっくり読んだ方もありがとうございました!
これで(エンディングのメッセージやゼロディングも含めて)伝えたかった本作の魅力はほとんど書けたと思いますが、「この点が気になる!」とか「このダンジョン分からなくて解けん!」とかあれば、是非ご連絡ください。 WWA Discord コミュニティに送っていただくのがおすすめです。
↓ 今年の Advent Calendar はこんな感じ ↓
明日の記事(記事?)はどくとるフランキさんの「超我流・フランキ式ドット絵カラテ」です! WWA 素材とも、ドット絵制作過程の紹介とも見て取れそうで楽しみですね!