Aokashi Room

作った作品の紹介やレビュー、トラブルシューティングとか色々

RAIL LAND DUNGEON 制作裏と振り返り

この記事は WWA Advent Calendar 2025 の14日目です。

今年制作した WWA ゲーム「RAIL LAND DUNGEON」の制作事情について書いてみました。

このゲームは街中を攻略するダンジョン WWA ゲームで、駅と駅の移動ができる地下鉄等を利用しながら強化する仕組みとなっています。

WWA Contest 2025 ゲーム部門では第5位と最も良かったゲーム要素「画像/音楽」をいただきました。

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  • 2万字超の長文記事のため、全部読むつもりでなければ目次から探したほうが良いかもしれません。
  • 掲載しているゲーム画面は X (Twitter) でドット絵の雰囲気を出すために拡大しているものがあります。このため、画像が一部大きくなっていて読みにくい箇所があります。執筆時間圧縮の都合なのでご了承ください。
  • シナリオモードのネタバレがごく一部含まれています。致命的なネタバレはありませんが、未プレイの方はご注意ください。

(お知らせ)アップデート内容について

この記事を公開する前に本作でアップデートを実施しました。

  • シナリオ「駅前ストリートへようこそ」を追加しました
    • モータリゼーションが進行していて駅前がシャッター街となった守屋市。駅前商店街を復活させるべく、再興サイコープロジェクトから主人公に商店街の再建を任せられるシナリオです
    • 8日目までに子会社の使用金額4,000Gに達しなくてはなりません
    • マップの広さは61×61マスと過去最大ですが、モンスターの密度は低めです
    • 各駅をつなぐ道路がマップ北西に集まっているため、駅間を徒歩で移動しようとなら、北西経由で歩かされるので、とても時間がかかります
    • マップ東部には山道があります。普通通るべき道ではありませんが、もし乗り越えられれば、良いご褒美が貰えるかも・・・?
    • 余談ですがこのシナリオだけ外4シナリオとのストーリーの繋がりはなく、モデルも架空都市ではなく滋賀県守山周辺だったりします
  • お手軽モードに限り、マップのマスク表示を削除しました
    • ゲーム開始時から、モンスターの配置を見たうえで移動戦略を練ることができます
  • エレキ技「無敵パワー」を追加しました
    • 攻防を一時的に大きく上げる一時効果です
    • おまけに免疫パワーも付いてきます
    • エレキストーンを入手するまでは大変ですが、このエレキ技があれば入手した後はかなり楽にゲームを進められると思います
    • ラスボス向けにストックするのもおすすめ
  • シナリオ2「市長からの挑戦状」で一定の日時を過ぎるとヘルプメッセージを出すようにしました
    • チケット集めに関するヒントが言及されるようになります
  • 初日のチェックポイントを達しなかった場合のペナルティを免除しました
    • 初日はゲーム時間で13時間しかないため、慣れても達成は難しいかもしれません
    • シナリオ3のペナルティも免除してます
    • 一方で、初日で達成した場合は少し報酬が高くなります。スタートダッシュにおすすめ
  • お手軽モードのラスボスの強さを調整しました
    • シナリオ4とランダムコンストラクションのラスボスですが、強さ曲線を抑えています
    • ラスボスに向けて子会社建ててガンガン強化! としなくても勝てるぐらいまで調整していると思います

という事で、せっかく本作に関する記事を書いたので、直近のアップデート情報をお知らせしに参りました。以上、お知らせおわり。

制作の経緯とコンセプト

本作の制作にあたっては、昨年制作したWWA RPG「謎めいた機械を追い求めて 闇組織の争奪」(謎追い闇奪)のフィードバックも含まれています。

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見知らぬ大都市を交通網で探索するゲームにすること

あらかじめ自分について紹介しておくと、大都市の交通網を見ることが好きで、昔は「むふふこの駅に行けば乗り換えできるだな」と地図を見ながらこの都市の全貌を把握していたことがありました。

ここはどこでしょう?

そういう意味では Minecraft ではユーザーが作って配布している大都市マップやMODで自動生成された大都市を飛んで探索することが多かったと思います。一昨年2023年は都市開発シミュレーションゲームの Cities: Skylines Ⅱ で時間を奪われ、WWA 制作が進まなくなっていた程です。

本作の制作のきっかけとなったのは今年1月の中旬のことで、そうした大都市探索を WWA で再現できないか唐突に思い始めて、制作を開始しました。

思えば制作期間 1月10日〜8月30日 (初版公開日) の7ヶ月半のゲームですが、当初の想定は春ぐらいには出来上がるつもりでした。なんでこんなに遅れてしまったんでしょうかね・・・。

ダンジョンWWAにすること

さてそうして制作を始めたわけですが、これと同時に WWA ゲームを試遊展示するというプロジェクトも並行で進めていました。

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この場合、来る人の多くは WWA のことを知らない人が多いため、 WWA の仕組みを知ってもらうためにも、ジャンルは最も数の多いダンジョンとしました。

そういう意味では、謎追い闇奪とはだいぶ毛色の異なる作品としていまして、直接の続編作品という扱いにはしていません。謎追いは純粋にストーリーや懐かしのWWAギミックてんこ盛りのRPGの路線としている一方で、本作はより面白い要素を詰め込んだダンジョンWWAの路線として差別化していると思います。

1回のゲームプレイを短くすること

前述の通り試遊展示するために制作しているため、試遊しやすいように、ゲームはシナリオ制としました。特に投げ出さなければ30分~1時間で1シナリオクリアできるようにしています。

抵東国を舞台にしたゲームを作ること

このマップは謎追い闇奪のワールドマップ

謎追いで度々登場していた魔塔団は抵東国出身の人が多いという設定を持っています。しかし、謎追いでは舞台が新南国となっているため、抵東国の姿をプレイしている人には知らないと思います。

そこで本作は舞台を抵東国に移し、魔塔団無き後の姿をシナリオモードで描くようにしました。

ゲームプレイを共有しやすいゲームにすること

謎追いの課題はシナリオ要素を詰めまくった影響で、ネタバレの懸念が大きく、気軽にスクショ撮って共有できる空気感じゃなかったことでした。

本作の企画段階では、シナリオ要素よりも、ゲームの自由度を重視する構成と考えました。つまり、「こういう構成作ってみました! どうだー!」という感じをスクリーンショットで共有しやすいようにする想定でした。

どこかで大量の要素が含まれていること

これは「モンスターが100種類以上!」とか「ミニゲームが50種類以上!」などの物量攻めをしてみたかったことがありました。

同じ WWA 製作者であるアルクスさんの作品がまさにその典型例で、「Eden 〜 骸の園 〜」はプレイアブルキャラ17体、「骸伝 〜 いつか見た虹 〜」はアイテム100種類以上、「Episode D.S.」はカード300種類以上という物量をアピールポイントとしています。

こうすることで、要素を複数組み合わせることでゲームを有効に進められるテクニックを見つけたり、集めた要素をコンプリートすべくコレクターしたりできるのではと思いました。

そこで本作のどこの要素に当てはめるか・・・と考えた末、一時効果や子会社のバリエーションに重点を置くことにしました。

制作の様子

WWA Script やピクチャ機能を活用している人向けの内容となっております。

マップチップ

大都市マップは通路が一直線で広い印象がありますが、ダンジョンのレイアウトは通路が狭く曲がりくねっていて相性が悪いため、フィールドを小さく表現することにしました。

謎追い闇奪制作時のサイカの制作の様子。これをこのままダンジョンにはしずらい。

じゃぁRPGのフィールドマップ見たく、1/100縮尺で進むか? それだと駅間間隔が短すぎてゲームにならない・・・それなら1/4縮尺とするか? ・・・これが本作の特徴となっている「1/4縮尺スケール」の誕生と言えます。

それを踏まえてマップチップ画像を早速制作。制作開始から2日目で投下された画像がこれです。

建物の雰囲気は謎追いの新南と同じ中華圏なのですが、新南は統一感を重んじて色数を抑えた雰囲気としていますが、抵東は逆に色数を増やして華美な雰囲気としていて差別化を図っています。

また、日本がモデルとなっている公伝と距離が近いことから、所々で日本の要素も含めています。まぁ無理に中華風にするよりも日本の要素に留めたほうが作りやすいというのもあります・・・。

これは1月上旬~2月上旬にかけて編集したサンプル。これを眺めて、今作のゲームとして扱いやすいかセルフ審査を行います。

  • 線路は2マスも占有しなくていい気がする
    • 線路は曲がる必要は出てくるはず。そこで2マスと言うのは結構な数のマスを消費することになる
    • 1マスに収めれば地上線路と併用軌道を1種類の線路で完結することができるし、併用軌道は幅3マスになるものの道が広くなるので移動しやすい
  • ダンジョンはアイテムをモンスターが塞ぐレイアウトが多いので、行き止まりを多く配置する
  • 長い直線道路は街としての見栄えは良いけどダンジョンの配置としては向いてない
    • プレイヤーの選択肢が狭まりやすい

以上のことを踏まえてもう一度作り直しました。

ダンジョンのレイアウトって部屋をいくつか作る構成上、今回のような街を舞台にすると道路の分岐が多数発生します。

その上、4方向交差点を作らない*1などのダンジョンのルールを守ると、1マスだけのデッドスペースも発生します。その空間には小屋や噴水などを配置して、多少アクセントになるように工夫しました。

ランダムコンストラクション

制作当初から、シナリオモードとランダムコンストラクションの2つのゲームモードを想定していました。シナリオモードは舞台をどうするか難儀したことがあったので、ランダムコンストラクションは早い段階で作ってました。

まずはこれが実現可能か1月15日にプロトタイプ版を作りました。

  1. 各画面ごとに中央パーツをランダムで選定
  2. 中央パーツの間を繋げる接合パーツを配置
  3. ゲームスタート!

よし、できる! と判断。プロトタイプ版を応用して、以下の通りにしました。

  1. 各画面ごとに中央パーツをランダムで選定
  2. 中央パーツの間を繋げる接合パーツをランダムで選定
  3. くっつけたら、建物や道路パーツを適切に配置

道路パーツの交差点については、上下左右隣接する道路パーツを見て適切に出力しました。 WWA Script がなかったらこんなの作らなかった。

それに加えて地下鉄路線も作らなければならないんですが、路線生成アルゴリズムが大変だったので、そこは ChatGPT に任せてもらいました。フリープランでここまでプログラム書けるんですねぇ。

そしてデモ用に路線生成のデモプログラムも作ってみました。

シナリオモードの舞台

ランダムで生成されるランダムコンストラクションと違って、シナリオモードはすでに決まったマップでゲームを開始します。

そのマップの舞台なんですが、元々4シナリオ構成で進めることは変わってなかったんですが、4シナリオすべて同じ舞台で進めるつもりでした。

・・・何言ってんだ? と思いますが、こういう感じです。

2枚目の左下は、団地と中央駅は離せというルールだったと思います。矢印の順に配置を考えてました

1つの大きなマップを展開し、シナリオ1はこの部分だけ、シナリオ2はこの部分だけ・・・として最後遊ぶであろうシナリオ4はマップ全部! という構成でした。1つのマップで継続して遊ぶので、どこに何があるのか次回以降のシナリオで把握しやすいというメリットがありました。

しかし・・・4シナリオの要素を1つのマップに詰め込むというのはかなり大変でした。すでに低東の主要都市はどれも世界観設定が固まっていて、本作の設定に完全に当てはめる都市はありませんでした。当てはまった都市があったとしても、謎追い闇奪とは何の縁もない都市にするのは、なんというかパンチが足りない・・・。

そうした結果、シナリオごとに別々の舞台を作ったほうが設定しやすいと判断。謎追い闇奪で関連のあった都市2つと、元々設定するつもりだった瀬ノ間市。そしてシナリオモードで重要となる三潟市の4都市に決めました。

なお、シナリオ自体のストーリー設定については、5月ごろからテーマを決め、「喜」「怒」「哀」「楽」をそれぞれ表すようにしました。

  • 喜:シナリオ1。迷子になった子供が見つかる喜び。
  • 怒:シナリオ2。急なコンサートチケットの販売停止に沸き立つ怒り。
  • 哀:シナリオ3。大事な人が病気を抱えて亡くなる可能性のある悲しみ。
  • 楽:シナリオ4。これからの未来都市計画を考える楽しみ。

シナリオの建物内装はまぁ何回か作ったので慣れてはいましたが・・・出入り口の座標で打ち込むのが大変でした。 WWA Wing の機能開発ぐらいできるなら、これも簡単にできるようにしたい。

マップ表示

マップ機能自体は WWA Script とピクチャ機能を活用しています。それなら謎追い闇奪と同じで、マップ画像とプレイヤー位置のマークと重ねて描画すればいいだけなのです。シナリオモードだけならそうしてました。

謎追い闇奪はマップ画像を外部ファイルから取ってきて、現在位置や印を重ねて表示

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ただし、ランダムコンストラクションだとそうはいきません。それではどうしたか・・・。

ピクチャ機能でマップフィールドをピクチャとしてそのまま表示する機能、 imgMap プロパティを使用しました。これは劇イベント用に用意したんですが、広いマップを1画面上で表示することもできるんです。

これで完成! ・・・といきたいところですが、なんかどこが道なのか分からないですよね。なのでこれをマップ表示用に最適化すべく抽象化してみました。

マップ表示専用の領域を横に用意し、道路は白、住宅は黄色、商業施設はオレンジ・・・などのように単色のマスでマップと対応するように複写しました。

シナリオ1のマップだとこんな感じ

そしてその領域に対してピクチャ機能で表示すると、ホラ、マップっぽくなりました!

シナリオモードも同じように横にマップ表示領域を作っていますが、ゲーム開始を早くするため複写作業は手動で行っています。

また、シナリオモードは次の目的地を旗アイコンで表示するようにしました。謎追い闇奪のアンケートでも次へ進む丸印のアイコンが好評だったので、見た目を変えて続投してます。

当初、マップ表示は今のバッグメニューで表示するつもりでした。しかし、シナリオモードのマップサイズが大きくなると、バッグメニューの表示領域には収まらなくなり、マップを別画面に分けることにしました。

鉄道移動

前述の通り、本作は見知らぬ大都市の全貌を明らかにすることをコンセプトとしています。そのため、マップはまだ全体が分からず、探索をすることで明らかになるようにしています。その探索として鉄道移動を使用する設計としました。

鉄道移動は本作のメインとなる機能である一方で、演出自体はあっさりとしています。利用回数が多いため、操作性を阻害させないためです。

それだけですが、ゲーム要素についてはなるべく鉄道移動を使わせるように寄せました。

  • 時間:徒歩で移動すると時間が経過し、あらゆるところが悪影響を及ぼす
  • 扉と鍵:駅と駅の間の道に配置。鍵が無い段階では鉄道を使わせる
  • 子会社:回復しに戻るときに鉄道を使わせる
  • チェックポイント:依頼元と依頼先の移動で鉄道を使わせる
  • 島や丘など:鉄道でしか移動できない場所を設ける

鉄道移動の際はマップを開いて、目的地までどうやって移動するか考えてもらう設計としました。

モンスター設計

ダンジョンWWAではステータス分布からモンスターの傾向を掴むことができます。「あ、このモンスターは攻撃力高いアタッカー型」だなと分かるようにするために、意図的にモンスターに分類を設けました。そして、分類が分かるようにモンスターに分類に応じた色を設定しました。ポケモンがタイプごとに色を設けているのと同じです。

今年2月に投稿したWWAゲーム「夢探しのふるさと生活」のモンスターもその傾向で色分けをしていたので、制作初期の段階から決めていました。

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そしてWWAの性質上、画面に見えないモンスターは勝手に動きません。そういう事から、モンスターの移動属性を積極的にばらけて配置し、さらにはモンスターを引き寄せる技や止める技を活用して、鉄道移動を交えたテクニックも取り入れるようにしました。

あえてモンスターを引き寄せて、駅まで道連れして、そして別の駅から攻めるという、「倉庫番」やアルクス作の「スキルファイター」みたいなモンスターの動かし方を変えたプレイもできる自由度の高さを目指しました。

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ギア

本作の武器であるギアは、ゲーム開始時選び、以降変更できないという特徴を持っています。

この仕組みはアルクス作の「Princes of the Dungeon 28+」の仲間機能から取ってきてます。1ゲームを短くする分、次は別のギアで挑戦! という風にしました。

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それだけではゲームの面白さは増えないのではと思い、ギアに摩耗の概念を与えてみました。ギアは使えば使うほど摩耗し、弱くなってくる。そしてアイテムを使用すると回復する。

どうやって摩耗するかについては、最初は与えたダメージと比例するつもりでした。ただし、終盤になるとモンスターから来るダメージ量は減る想定なので、本来は高くするべき終盤の難易度が下がってしまう。

出来ればモンスターとの戦闘ターン数を利用したいんだけど・・・当初は上手くいきませんでした。後にモンスターの生命力と1回のダメージから割り算で算出することができました。

// 1. あらかじめモンスターの防御力と生命力をオブジェクトデータに書いておく
// (モンスターパーツのステータスと揃えるようにすること)
v["monster_statuses"] = {
  100: { hp: 100, df: 20 },
  101: { hp: 50, df: 5 },
  102: { hp: 300, df: 0 }
};

// 2. モンスター戦闘後、書いたオブジェクトデータを参照し、ターン数を算出する
function afterMonsterBattle() {
  v["statuses"] = v["monster_statuses"][ID];
  // かかったターン数を算出。ターン数は原則奇数になるのだが、半分になると割り切れないので偶数で扱う
  v["turn"] = (v["statuses"]["hp"] / (AT - v["statuses"]["df"])) * 2;
}

// 3. あとはモンスターパーツに以下の関数呼び出しを加えればOK
<script>
afterMonsterBattle();

そしてこの戦闘ターン数の算出は Immortal Spiral のHLの消費にも使用されました。ここではウッド爺やゴーレムに苦しめられた問題がありましたが半分自分が関与しています。

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メニューやリザルト画面

本作の舞台は2423年で、現実でいうところの1990年代中頃の設定です。ギリギリパソコンの普及が始まった雰囲気と言うのを良いことに、ウインドウやカーソルなどのデザインを積極的に取り入れることにしました。

ただし初期の段階はその辺は固まっておらず、オレンジ色の枠を使用していました。

リザルト画面はゲームを終えた後、スクリーンショットで共有できることを見越して作りました。謎追い闇奪でもリザルト画面はあったんですが、本作ではよりブラッシュアップして1つの画面で情報量を増やせるようにしています。

初期のリザルト画面なのでリアル時間が無いんですよ

ラスボスモンスター戦闘

一部シナリオあるいはランダムコンストラクションでは、ラスボスの設定があって、日数経過で強くなるという性質があります。

しかし WWA Script を使用している人なら分かると思いますが、 WWAWWA Script を使ってでも、モンスターのステータスを動的に変えることができません。原則モンスターパーツの各種ステータスは決め打ちとなっています。

日数経過? だったら各日ごとにそれぞれモンスターパーツを作ればいいのでは? と思います。実際 WWA Script が無かったらそれをしていたと思いますが、しませんでした。

例えば1日経過すると10日目まで生命力が100増えるとして、それを合計10パーツ作るとします。そして攻撃力も1日経過で10増やしたい、生命力を100じゃなくて150増やしたいとすれば、2日目以降の全9パーツを修正しなくてはいけません。

通常モンスターでは移動属性ごとに3パーツ作ったけど、バランス調整でステータスを直すには3パーツの修正が必要

これは結構しんどいことです。また、この手法になると日数のカンストを実装しなくてはならず、手間がかかるというのもあります。

そこでどうしたか・・・自分で戦闘システムを作ればいいんですよ。

おまけにラスボスならではの特別感の演出ができました。もうちょっとインパクトはあったほうがいいと思いますが、可能性は広がったように思います。

そういえば同じような戦闘システムを取り入れた WWA が同じ WWA Contest にありましたよね・・・?

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テストプレイ

公開1週間前の8月23日からプレイの様子を Notion に記録するようになりました。なるべくすべてのギアを満遍なくプレイするようにして、ギアの適正バランスを確保するようにしました。

カバー画像

カバー画像を描いたのは今年の1月。なんと制作し始めた時からカバー画像を作っていたのでした!

Autodesk Sketchbook で描きました

・・・ただし後になって自分ってドット絵作るよね? ピクセルアートの方が自分自身の特徴を伝えやすいのでは? と思い、8月にピクセルアートとして描き直しました。

外部協力

今作は一部を同じ WWA ゲームのクリエイターと協力、委託するようにしました。

  • テストプレイの対象の拡大
    • ただ広げた対象がどれも WWA 制作で忙しかったので効果は微妙
  • 広告画像の募集
    • アルクスさん、ひろちょびさん、カーリンさんからもらった広告画像を使用しています
  • ボス画像の委託
    • シナリオモードのボスキャラであるハシドイのグラフィックは空澄コルネさんにお願いしてもらいました

良かったところ

勢いで描いた1/4縮尺スケールと鉄道車両

必要なマップチップの分量はかなり多いことが素材セット「MINIATURE LAND MATERIAL」から分かると思います。

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最初「こんな数のマップチップ調達できるのか・・・?」と思ったんですが、半月で一通り揃えることができました。

そして鉄道車両においても同様で、車両1形式作るのに1時間で出来上がったと思います。なんだかんだ架空鉄道車両作ってる時がテンション上がるんですよねぇ。

Windows 風のウインドウデザインが好評だった

「せっかく1990年代という設定であれば、もっとそれっぽいイメージにしたほうが映えるよね」

「そういえば OS のウインドウのデザインを模したやつとか個人的には好きだよなあ。星のカービィ スーパーデラックス洞窟大作戦にあるウインドウみたいなやつとか」

カービィSDXのそれは旧 Mac OS のでしょうかねぇ

そういう事で Windows みたいなウインドウデザインを作ってみたところ、雰囲気が良かったという意見をいただいております。

シナリオ制のおかげでデバッグがしやすかった

謎追い闇奪のように1つの長編シナリオだった場合、各章へ飛ばすためにデバッグルームを多用しなくてはならず、さらに章によっては前章の行動が必要になる場面があるため、デバッグが大変でした。

しかし本作は1シナリオが1つのゲームとして独立しているおかげで、シナリオ選択のエントランスそのものがデバッグルームの役割を持つようになりました。

技やアイテムなどの基礎システムの動作確認のため、正式なデバッグルームは設けましたが、あまり使用しませんでした。

デバッグルームを制するのは、この私だ!

やり込みできるランダムコンストラクション

プレイ状況を見た限りだと、シナリオモードよりもランダムコンストラクションの方をよく遊ばれている印象でした。

実は制作段階ではランダムコンストラクションはどちらかと言えばおまけモードで、シナリオモードの方を注力していたと思います。

  • よりリアル感のある設定をランダムで生成されるのはまだ課題がある
  • 技を使用したモンスターの追尾テクニックを作りやすい
  • オリジナルの世界観を再現しやすい

そう言えばゲームバランスの調整プレイにおいてもランダムコンストラクションが多く、すでにマップ構造を頭に叩き込んでいるシナリオモードよりも、マップの全貌がまだわからないランダムコンストラクションの方がより初心に帰りやすかったと思っています。

終盤の展開が好評だった

公開当初の最終シナリオである「決戦!未来都市計画」ではマルチエンディングとなっています。

ゲーム性の重点を置いた中でこのシナリオだけはシナリオ要素を大きく設けたので、ここは力を入れて良かったと思います。

反省点

この反省点の多くは後で自分で考えてそう思った点が多いです。全部が実際にそうだとは限りません。

コンセプトとダンジョンWWAの相性があまり良くなかった

本作では以下の通りに鉄道の移動をしないと不利に陥るゲーム設計としていました。

  • 抱えている良い一時効果の残りが減る
  • 1日乗車券の残りが減る
  • 倒すべきラスボスがいる場合、日が変わると次第に強くなる
  • 日が変わるときにチェックポイントをまだ抱えている場合、失効になる

しかしその設計が、ダンジョンWWAや本作の一部コンセプトとはなかなか相性が悪かったと思います。

  • どこにモンスターがいるのかうろうろしやすい
  • 開始時マップの全体が明らかになっていないため、解禁するためにとりあえず歩く

ダンジョンWWAは攻撃力と防御力の数値計算をしながら攻略を探るはずなので、機能を覚えて活用する点を重視した本作では、なかなか万人受けしなかったのだと思います。

「ダンジョンWWAで鉄道移動を必要とさせつつ、面白いゲーム設計にする」という問題は3月~6月の4か月間どうするか頭を悩ませていました。5月が特に焦っていたかと思います。

ChatGPT に聞いてみても、「これじゃ同じ工程を繰り返すことになるから退屈では?」とか「できたらいいと思うけど作業量が多すぎる!」などと思ってあまり参考にならなかった経緯があります。

(ゲーム制作の)難易度が高すぎたのだ・・・。

当初は意図的に鉄道移動を強制させるために、徒歩移動すると攻撃力がじわりと下がるようにして、鉄道移動で回復する設計をしていましたが、含めなくてよかったのかもしれません。

アーリー公開後、モンスターの様子を把握できるようにするために、マップにモンスターが表示されるアップデートをしましたが、役に立っていますかね・・・?

「面倒なので使わなくなった」一時効果を使わせる設計にしたら難易度が高くなった

謎追い闇奪では食事パワーや技パワーと言う名目で一時効果を取り入れていましたが、終盤で強くなってモンスターからダメージをあまり受けなくなってくると、結局面倒で使わなくなってしまいました(感想フォームでも「面倒なので使わなくなった」と言うコメントありました)。

そうした点を踏まえて、モンスターのグレードごとの強さの差を大きくして、一時効果を使って乗り越えられるように調整しました。

しかしながら(個人的な勝手な推測ですが)1段強いモンスターに戦うのに苦戦している様子なのではと思いました。はじめて WWA を遊ぶ方にも向けたのにこれでは本末転倒。

なんだかアメとムチ戦略みたいな流れですね・・・。

ちなみに「お手軽モードなら使わなくてもクリアできる難易度にしたら?」と言われると思いますが、そうしています。お手軽モードで、かつ子会社禁止縛りをしてシナリオ1~4まで遊びましたが、とりあえずクリアできることは確認しています。

ただし子会社禁止縛りをするとギアによってはクリアできないようで、特に「キーボード」については攻撃力があまり伸びない都合上、強いモンスターには太刀打ちできません。そのため、後のアップデートでギアの順番を整理し、後ろに行くほど上級者向けという風にしました。

関係者専用 Discord フォーラムで投稿した内容

移動属性を活用したモンスターの引き寄せテクニックがあまり普及しなかった

挑発でモンスターを追尾させて退かせば、モンスターの先の強いアイテムが手に入る! という方法も前提に設計しましたが、以下の課題がありました。

  • シナリオ1で教わった技「挑発」が、他シナリオでの習得方法が本屋に限られる
  • 慣れるまでに多くのゲーム時間とBPを消費する
  • 多くのシナリオで引き寄せテクニックで活用できるラウンドアバウトが少なかった
  • 引き寄せて最寄り駅に逃げるにしても、元の場所に戻るまでのハードルが高い

これには自分も詰めが甘かったのもありますが、よりゲーム性高く設計しようとするとハードルが高すぎたのだと思います。

ダンジョンゲームの要素を組み合わせたところ、斬新さやインパクトに欠けた

前述の通り、初めて WWA を遊ぶ人にも WWA ってこういうゲームだよーと伝えるために、ジャンルをダンジョンにしていました。

「見知らぬ大都市を交通網で探索するゲームにすること」一辺倒で進めて、ダンジョンゲームの要素は含まないとすれば、それなりインパクトのある WWA ゲームになってたかもしれません。

ここで、WWA Contest 2025 の結果を見てみましょう。

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順位 タイトル ジャンル
1 zero シューティング (これまで前例のないジャンル)
2 Episode D.S. カードゲーム (これまで前例のないジャンル)
3 Immortal Spiral ローグライクダンジョン
4 Burn the presents ホラー (あまり見ないジャンル)
5 RAIL LAND DUNGEON ダンジョン
5 大阪ダンジョンパーク ダンジョン
7 じゃがいも農業組合 烏合の衆 RPG
7 🌲 ランダムダンジョン (独自戦闘システム付き)
9 ランダムレベルアップダンジョン ランダムダンジョン
9 8日目の朝 ウォーキングシミュレーター

WWA で作れるのは基本 RPGシューティングゲームなど、今までになかったジャンルを開拓したほうが、話題になりやすくコンテストで上位に入りやすいのでは、と思いました。

ただしフィールドの雰囲気と合わせると本作は「街中ダンジョンゲーム」。WWAの外に目を向けば戦略シミュレーションRPGであると思いますが、自由に探索してモンスターを倒すという分類では珍しいのではと思っていたりします。

子会社が一気に全部建てられる仕様上、どの子会社にすればいいか迷うことがあった

それで子会社の効能はそれぞれ用途特化で、宿屋で技を買うことはできません。そうして悩んで結局子会社を1つの建てなかったり、とりあえず選んだ子会社が結局使われずに無駄になったりしたのではないかと思います。

子会社を段階的にではなく、一気に全部解禁させたのは理由があって、後述の影響を受けた作品「A列車で行こう」シリーズの子会社機能にあります。

このシリーズの子会社はゲーム進行によって解禁する子会社はなく*2、基本全部の子会社が建てられる設定となっています。「あの建物がある!」みたいなワクワク感が子会社機能解禁時に味わうことができたんですが・・・。

スクリーンショットでは分かりにくいが、「商業」ジャンルだけで建てられる子会社は50以上もある

A列車で行こうについては後述で説明するとして、同様の問題が起こりにくいのは以下が要因と考えています。

  • 1ゲームのプレイが長いため、子会社を建てられる機会が多い
  • グレードや見た目の微妙な違いでバリエーションを増やしている
  • 子会社の機能による差異が少ないため、ジャンルを間違えなければ後悔は少ない
    • 周りの立地条件や集客状況を見て利益あるいは損失を出す建物
    • なので本作と違って子会社の中をプレイヤーが利用することはできない

それと、本作の子会社って子会社機能解禁までに子会社の店、一度も現れませんでしたよね。なのでどんな機能があるのか分からずに「う~ん、これ!」となって苦戦したのではと思います。

別ギアの挑戦プレイが少なかった

PLiCy のプレイや WWA コミュニティのメッセージを見ていると、ギア「キャット」でのプレイがほとんどを占めていました。

実際に遊んでみて「防御力が足りないから、次は防御力特化のギアで選ぼう」とか「あの強敵モンスターが倒せたら目当てのアイテムが手に入るから、次はスモークボムが使えるカメラにしよう」とかでギアを変えるのが自然だと思うのですが、こうした気付きが少なかったと考えています。

1ゲームクリアすると、そのギアに対応したトリビアがエントランスに表示される機能も考えていました。

「他はどうだろう?」と誘発しやすくするにはどうしたらいいんでしょうかね~・・・(カービィのエアライダーのマシンを見ながら)。

余った金の活用方法を知らないでプレイしている人が多かった

PLiCy のスクリーンショットを見ていると、結構金を余らせている傾向がありました。

こうした場合、自分は子会社を建てて足りていない箇所を補填するアイテムを購入します。例えば防御力が足りないとすれば、洋食店を建てて、パスタやピザなどを買って食いまくるとか。

とは言え、大体のダンジョンWWAというのは、金=スコアとして扱われることが多いので、金を使いまくってゲーム時間をタイムアタック! という考えで制作していた本作では少し無理のある要求なのかもしれません。

そういう意味では、スコアを導入したほうが良かったかなと考えています。

今からでもリザルト画面にスコアを含めることはできますが・・・

窮屈ですかね・・・。

大都市のシンボルとなる施設が不足していた

駅前に浄水場があったり、巨大なスタジアムがあったりすれば、駅のイメージはなんとなく定着します。

なので浄水場やスタジアムなどを大都市に置かせて、駅の特徴を持ちたかったのですが、ゲーム要素の選定に時間を使いすぎてしまい、そうした施設のグラフィックを作るのに後回しになってしまいました。

なんてこんなこと言ってますが、スタジアムに遊園地、島など、なるべく特徴的なシンボルは頑張って作った形跡はあったと思います。

観覧車ができた直後のシナリオ1の様子。コースターは曲線が面倒で一部できてない

ただそれらを差し置いて配置しまくったのは住宅で、やっぱりリアルな街ってほとんどが住宅だから、とりあえず住宅置けばそれっぽく見えると思ってたみたいです。

セリフが言い回しが変、分かりにくい

すみませんすみませんすみません・・・自分自然言語が下手くそでちゃんとしたキャラクターのセリフが書けられないんです。

最近自前でセリフを書こうとすると、文末の表現のところで自分の脳内データベースを参照することになるんですが、それがポンコツ過ぎて思い出せずに放棄したり、思い出すのに時間がかかりすぎたりしてます。

本作のセリフではないですが、このように質問しようと思った場面はいくらでもあります

あとは、細かい遠慮が原因で微妙で分かりにくいセリフが爆誕したというのもあります。

AIに書いてもらった方がマシ説もあるので、多くのセリフテキストは ChatGPT に書いてもらいましたが、それでもB級作品感が出てくるんですよね。

「ダンジョンゲームの要素を組み合わせたところ、斬新さやインパクトに欠けた」にもある通り、こうしたゲームやストーリー要素を含もうとすると、自分が苦手な分野に取り掛からなければいけなくて頭を抱えるので、あえて全部セリフを取っ払ったウォーキングシミュレーターみたいな作品にした方が完成度が高まるのかもしれません。

実現せずにボツになった要素

実はこの中で、実現したほうがより面白くなってたのにというのがあったかも?

アイテムの相乗効果とトッピング

アイテムボックスにあるバターや唐辛子は調味料アイテム

当初、アイテムは調味料アイテムを設けていました。

これは通常の消費アイテムと重ねて使用することで、効果が倍増したり、別の効果が現れたりするつもりでした。

一方で、消費アイテムの中では相乗効果との相性が悪く、調味料アイテムと併用すると逆にステータス低下を招く設定も考えていました。

MINIATURE LAND MATERIAL の中でソースやバターなどがあったのはその経緯があります。

ベース機能自体は完成したものの、新しく子会社機能の新設をすると機能過剰になって難易度が高くなる懸念から、操作をシンプルにするためにボツになってしまいました。

良霊効果

モンスターを倒すと、抵確率で良い効果が得られるというボーナス機能です。

ChatGPT にもっといいゲームデザインが無いか聞いたところ、モンスターが仲間になる機能を提案していたんですが、モンスターに生命力の概念を持たせるのは実装が大変と見て、一時効果で済ませることにしました。

一応タスクに含めていて、実装予定ではあったんですが、良霊効果の発生確率を事前抽選を組むのがだるいことで後回しにした結果、実現に至りませんでした。

モンスターを倒したその場で抽選をすると Quick Save と Quick Load でランダム抽選しまくれるので、当たり狙いができてしまえるんですよね。ちゃんとランダム抽選を作るとなかなか大変なものです。

事前抽選の仕組みの前例はいくつかあって、去年アルクスさん作の「骸伝 - いつか見た虹 -」では福引で当たるアイテム、そして本作でもアイテム「マジカルサンド」で当たる一時効果が該当します。

基隆市シナリオ

シナリオ2「市長からの挑戦状」の舞台は抵東国の北端、華久市ですが、元々は東部にある基隆市のつもりでした。

謎追い闇奪にあった「ダークネス・キリュウ」のキリュウとは、この基隆市から来ています。

マップ自体は完成していたんですが、シナリオの舞台戦略の都合上、シナリオ1の舞台である峰担市と地理的にも由来的にも被ることから、華久市に変わりました。

  • 峰担市:謎追い闇奪の魔塔団3ボスの一人、「ホータン・デーモン」ゆかりの地
  • 華久市:謎追い闇奪の「チーム・カキュウ」のリーダー、ウェイトの出身地
  • 瀬ノ間市:謎追い闇奪とはあまり関連性はないが、本作の舞台として真っ先に上がった都市
  • 基隆市:謎追い闇奪の魔塔団3ボスの一人、「ダークネス・キリュウ」ゆかりの地

自宅

ゲーム開始してから自宅があったり、自宅を建設したりできるつもりでした。

自宅を持つことで、タダで回復ができる他、家の模様替えで装飾した内装をスクリーンショットで共有する狙いもありました。

歴代ゲームで家を買って模様替えができる「英棟市」

www.aokashi.net

とは言えタダで回復ができるというのは、有限のリソースの中やり繰りしないといけないダンジョン WWA の中では真反対にあります。

そして致命的なのが、本作1ゲームの終了が短いため、せっかく装飾した内装を早々に手放さないといけない問題がありました。

それならエントランスで自宅を持たせるかとも考えたんですが、外が見えないので魅力半減・・・と考えているうちに実現に至りませんでした。

7月に投稿した空き地の画像は、自宅・・・もそうですが本来は子会社の建設に使用できる空き地画像として制作しました。

子会社の建設前を空き地ではなく空き家にした理由は、家の寿命が100年前後持つ舞台の設定に対して、スクラップ&ビルドを繰り返す空き地は不適切ではないかと判断したためです。

アパート

特に何か効果のある建物ではなく、単なる飾りです。

MINIATURE LAND MATERIAL にある横3マスのアパートは元々フィールドに含めるつもりでした。

ただし以下のようにモンスターを並列で並べる場合、横並びよりも縦並びの方が省スペースに済みます。

そういう意味では、配置効率の悪いアパートは向いていないという事でボツになりました。

その代わりに省スペースに縦並びが実現できるという事で、細い住居を設けました。

デパート

主に中心駅にあって、すべてのアイテムを買えるという設定です。

ただし販売価格は少し高く設定していて、安く買うなら駅の売店という事で棲み分けをしていました。

安いアイテム求めて途中下車ではしごしてもらうという設定だったんですよね。

ただし子会社機能と競合になってしまい、子会社を建てる意義がなくなるのでボツになりました。

ギア「ラジカセ」「雷神」

ボツにはなってますが、今からでも追加は可能です。ただしハンデが大きすぎるためにゲームバランス調整にかける時間が無く、封印されたままとなっています。

投稿したCDケースの画像素材はギア「ラジカセ」の回復アイテムとして制作しました。

影響を受けた作品

ゲーム性をベースに考えたため、実は影響を受けた作品は少ないんですよ。

A列車で行こう

プレイヤーが鉄道会社の社長となって、街中に鉄道路線を敷いて設ける鉄道運営シミュレーションゲームです。操作方法はシムシティや Cities: Skylines とほぼ同じですが、ただ鉄道を作るだけに限らず、沿線を開発して自分だけの街を作り上げるという、阪急の小林一三さんの経営モデルを体験することができます。

本作は「A列車で行こう」のWWA版と言っていいほどいくつかの要素を取り入れています。

  • シナリオ制
  • 自分で建物を建てる子会社制度
    • A列車で行こうでは会社の収益のために子会社を建てますが、本作は店を増やすほか、リザルト画面で自分だけの子会社構成を見せるという側面を持っています
  • 建物や道路などを抽象化したマップ画面
  • 決まった時間までにクリアしないと行けない時限制度

TOWN (CGIゲーム)

16年前にH氏が運営していたTOWNゲームの様子

仮想の街の住民となって、仕事で金稼ぎしたりジムで鍛えたり、キャラを作ってリーグで戦ったりできる生活シミュレーションゲームです。

マンションなど一部の建物は TOWN の家画像のデザインをそのまま踏襲しています。

また、本作では使用しなかったものの、 MINIATURE LAND MATERIAL の「DEPART」看板は TOWN のデパートの看板をそのままパクっています。ただ PARCO のままとはいかず・・・。

マリオ&ルイージRPG ブラザーシップ!

マリオとルイージの2人の主人公がテンポよく連携してバトルをするRPGゲームです。

一部の一時効果はこのタイトルのバトルプラグ機能から発想を貰っています。

また、ストーリー上では取返しの付かない2択の選択がありますが、これが後で変えられないギア機能として出来たとか・・・。

Princes of the Dungeon 28+

一昨年アルクスさんが制作した、好きな仲間2人を連れてダンジョンに挑むWWAゲームです。

好きなギアを選択して挑むという設定はこのタイトルの影響を受けています。

RAVE DUNGEON

RAVE DUNGEON

だいぶ昔に Merino さんが制作したダンジョンWWAで、最初このタイトルの名前をもじって「RAIL DUNGEON」と名付けた経緯があります。

このタイトルは初めて WWA を触れることを想定した難易度設定としていて、本作もそれに倣って制作していましたが、結果はどうかと言うと・・・?

その他

5月開催された六本木ヒルズ森美術館の「マシン・ラブ」にあった韓国の作品「デリバリー・ダンサー」はチェックポイント機能ができる発端だったりします。

どうでもE鉄道要素

鉄分濃いめでお届けします。あまり興味が無ければ飛ばしてよし。

  • シナリオ1の峰担市を走る峰択鉄道線の車両は、中間車が2階建てになっている
    • 抵東国が属する東南陸国は東洋版ヨーロッパという設定で、ヨーロッパでは2階建て車両が盛んに走っています
    • 東京や大阪ほど大量の乗降が発生しないので、着席数を増やすことに重点を置いて2階建てにしています
    • シナリオ3の瀬ノ間市も普通鉄道はちゃんと2階建て車両が走っていますが、シナリオでは普通鉄道には乗れないので現れず
    • シナリオ4の三潟市は日本の設定を強く反映している都合上、2階建て車両はほとんどありません
  • シナリオ2の華久市電は路面電車でありながら地下鉄として乗り入れる
    • これはドイツのシュタットバーンがモデルとなっています
    • 郊外は路面電車として走りつつ、中心部は地下鉄として走る面白い形態・・・ですが、シナリオでは華久駅以東は乗れないのでなかなか気付きませんね
    • 一応、華久駅構内ではホームが下階にあるのがその設定を表してます
  • シナリオ3の瀬ノ間市営地下鉄2号線はたまに赤い車両が来る
    • 毎時0分発車の車両は、蛍台以遠の鉄道会社「横平急行電鉄」の車両が来ます
    • 鉄道に乗る面白さは「次はどんな電車かな~?」と言うわくわく感を与えてくれるので、これをゲームで具現化したかったのです
  • シナリオ4の三潟市は他3シナリオと違って日本の設定を強く反映しているため、車両の仕様が所々違う
    • 基本ドアは戸袋付きの引き戸式
    • 2階建て車両が無い
  • 一部キャラクターの服の色は実在の鉄道車両をモデルにしている、いわゆる着鉄をしている
    • 女主人公はクリーム色と紺色なので横須賀線の色
    • 男主人公はオレンジ色と緑色なので東海道線の色
      • 北関東でも見られます
    • カンデン博士は関西のJR近郊の色、通称「関西急電色」「新快速カラー」
      • カンデンも ”関”西急”電” から取ってきてます
    • シイラギは特にモデルはないと言えばない。強いて言うならJR九州 811系(リニューアル前)の帯色
    • カナリアは赤とクリームなので・・・東北や北陸でかつて見られた交直流急行電車の色
    • ナメリは白と青なので東海道新幹線の色
      • 余談ですが付近の函南町には「新幹線公民館」があって以前は新幹線という地名がありました
    • ハシドイはえんじ色とクリームなのでかつて見られた特急の色、通称「国鉄特急色
  • BGMのうち2曲は「TAM Music Factory」のBGM素材をお借りしている。鉄道とは関係の深いフリーBGMサイト
    • 鉄道をテーマにした音楽素材が数曲あります
    • 迷列車で行こうシリーズの元祖「迷列車列伝」でよく使用されています

鉄道要素はなるべく細かい設定に含み、露骨に表せないようにすることで、普通に遊べるWWAゲームの姿を実現しています。

最後に

長々と書きましたが、ここまで読んでくださってありがとうございます。

スクリーンショットやひっそり書いていた制作裏を見ていると、ここまで作り込んでいたんだなぁ・・・と改めて思いました。本作の制作を経験したことで、ゲーム制作の知見が得られたと自負しています。

だいぶ突貫で執筆したので、実は引き出しの奥に眠っている裏話もあるはずです。

遊んでいて気になるところや知りたい内容などありましたら、 X (Twitter) なり WWA コミュニティ なり聞いていただけたら対応します。よろしくお願いします。

次の15日目はヒラリラーさんの「いもスパ風ダンジョン生成システム(仮)」です。これもまたテクニカルな内容になりますが、本作のランダムコンストラクションとは一味違ったダンジョン生成なので比べてみるのも良いかと思います。

adventar.org

*1:プレイヤーのスピードが速いと交差点の向こうに倒すべきでないモンスターをうっかり倒してしまう対策

*2:時代の概念でまだ建てられない子会社や時代遅れで建てられない子会社を除く