Aokashi Room

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紀伊半島周回旅行(後編)

紀伊半島周回旅行」の旅行記後編です。

前回の旅行記は下記からどうぞ。

aokashi.hatenablog.jp

9/24 (土)

おはようございます。

台風で遅れた分、 いっっっっっっっっっっきに巻き返します!!!!!

紀伊半島周回と言っても、周回したのはこの日だけと言っても過言ではないでしょう。

ちょっと津の偕楽園を訪問

運転再開する最早の南紀号は津駅を10:59に発車する南紀3号。ホテルのチェックアウトから1時間ほど時間があるので、ここで津駅西口の偕楽園を訪問しました。

偕楽園というと水戸市偕楽園を思い出しますが、江戸時代日本全国で整備されてたみたいですね。道中地面に不思議な生き物がいたり、SLが保存されていたりしていて良い散歩になりました。

南紀号で急ぐ

さて、ここで駅弁を・・・と思ったのですが、津駅には駅弁を販売していません。仕方がないのでベルマートキオスクの弁当と、この日限定で販売していたはちみつまんを購入して、いざ改札へ向かいました。

ここで自由席券を指定席券に切り替えます。なぜなら一番列車なので自由席車が混雑しているかもしれないからです。

津駅は切符売り場が1つしかないため、余裕持って手続きしたほうが良いと思います。まあ車内でできるかもしれないですが・・・。

(わかっていれば、一番前のワイドビュー座席に座りたかった・・・)

乗車後、多気駅までは三重県の平地の風景が展開されますが、変わるのはここから先、紀伊長島駅までは山の中をひたすら走ります。

多気駅発車後、すぐに鳥羽方面からくる快速みえとすれ違います。あともうちょっと発車を遅らせれば、快速みえと接続できるのに・・・と思うのは自分だけでないはず。

下を見下ろすと結構低いところに川があって落っこちたら大変・・・! 上を見ると高い橋脚の高速道路。個人的に「山の中を走っている」とはこんな雰囲気がします。歴史によれば、このあたりの区間が最後に開業したみたいですね。

あ、そうだ。座席については、とてもふかふかです。普通に寝ていけそう。床は1段高く、なんとカーペット敷き。普通車以上グリーン車未満の居心地です。

紀伊長島から先は海がちょっと見えるようになります。一昨日の鳥羽のように、本当に海が身近なところにあるんだと感じます。それからは海が見えてはトンネルに入っての連続の区間

熊野市駅からは直線区間。横から海が見えるようになっています。熊野古道の始まりもこの辺りだったかな?

直線区間も終わるとそろそろ新宮。熊野川を渡るとそこは和歌山県ですが、早速トンネルに入って新宮城跡の地下を通るのが非常にシュールなので、乗る際は是非お確かめください。

新宮駅に到着しました。ここから普通列車に乗り換えます。

昼ごはん食べるには時間が足りなかったのですが、近くのお寿司屋の徐福寿司で弁当を売っているようです。気付いたときには新宮を過ぎていたので手遅れでしたが。

www.cypress.ne.jp

ここからはJR西日本。来たのは最新型の227系!

車内はロングシートですが、この区間から見る海の景色は最高! 座る場所次第では海の上を走っているかのような感覚がします。また、サイクルトレイン実施列車のため、ロードバイクを持ち込んでいる乗客もあちこちいました。

本州最南端の地、串本!

串本駅到着後、すぐに荷物をコインロッカーに預け、タクシーで潮岬観光タワーへ向かいました。お値段は ¥2,400 ぐらいでしょうか。

ご厚意により、道中潮灯台が見えるところで降りていただきました。左横には潮岬灯台が見えます。

潮岬観光タワー到着後、早速本州最南端の記念証を取得。なかなか古いテイストのある建物ですなあ。

観光タワーからは横を通る貨物船を渡る海や潮岬の半島が一望できます。

おや、ここでテントなんてできるんですね。

ある程度見てきたら降りて最南端の碑へ向かいます。なお、この観光タワーの下階近くにはエルトゥールル館があります。1890年トルコが日本から帰ってくる帰路で船が倒れてしまったのがこの近くで、救助活動を行った事もあってトルコにとって大事な場所と言えます。

さて、最南端の碑は道路挟んで向かい側、その碑の近くにはまた資料館があり、潮岬に関する資料が展示されています。急ぎ急ぎで見て回りましたが、わかりやすく解説していました。

この時間では夕日はまだ完全に沈んで無いんですね~。

帰りはコミュニティバスです。お値段は ¥200。 ルートでは出雲経由ということで東廻りでしたので、夕日を追っかけることはできませんでした。

くろしお号で急ぐ

串本観光を終えた後、次の列車まで1時間程度時間が余っていました。飲食店で食べるには時間がキツイ、でも何もしないのはなあ。と思い、近くのオークワで夕ご飯を買うことにしました。

あとはくろしお号で急ぎます。

しかしながらもう景色は真っ暗。本来なら当日の朝に串本駅を出発する予定で、明るいうちに移動するように計画していましたが、こればっかりは仕方がありません。特急でただただ急いで周回します。

途中駅白浜駅で多くの乗客が乗ってきました。

本来ならアドベンチャーワールドを4時間程確保する予定だったのですが、台風で到着が大幅に遅れてしまい、観光時間に対して元が取れないことからボツになりました。ただし、白浜は空港のある街ですので、後日空港で旅行してもいいじゃないですか。

南部から先見える海も、印南駅のかえる大橋も、真っ暗でまともに見えず*1

御坊駅で降りました。しかし、荷物確認を気にしすぎてしまい、降りる直前にドアが閉まってしまう事故が発生。降りる準備が遅かった自分が悪かったのですが、こういった状況下で対応してもらったJR西日本さんありがとうございます。

御坊では歩いて7分ほどにあるホテル「グリーンヒル御坊 アネックス」で一泊しました。このホテル、フロントが存在しない半無人ホテルということで、チェックインは駅前の「グリーンヒル御坊駅前」で行い、チェックアウトは鍵を館内に入れるというシステムです。

9/25 (日)

当初の予定では前日までに大阪市内に到達して大阪観光を行う予定でした。

御坊で寄り道

おはようございます。前日御坊駅で泊まったのには理由があります。

紀州鉄道に乗りに来ました。

道中、紀伊御坊駅にはかつて運行していたレールバスが見えます。

終点の西御坊駅では日本最短の私鉄と表記されていますが、芝山鉄道開業後はもう日本最短ではなくなりました。

なお、後日調べたところこの西御坊駅近くの店では紀州鉄道名物のサブレが売っているので、乗ったついでのお土産にどうでしょうか。

ちなみに運賃は終点の西御坊駅まで乗っても片道180円。往復360円。概ね1時間ぐらいで往復できます。

紀勢本線完乗へ

御坊駅からはくろしお号で和歌山駅へ向かいます。本当なら早いくろしお号に乗車しても良かったんですが、283系が乗りたかったために出発が遅くなりました。

こいつは振り子装置搭載なのか結構左右に揺れます。また、283系には3号車あたりにラウンジが設置されているのですが、今回は3両+3両の組成でラウンジはなかったようでした。

沿線の風景ですが、和歌山市も近付いており工場が多く、工業地域としての風格を感じさせます。

和歌山駅では、阪和線の音がどこかしらで鳴ってます。JR西日本も大阪メトロも、クセになる音が鳴ってて行きたくなるんですよね。台風さえなければ大阪でじっくり観光するつもりでした。

普通に紀伊半島を周回するだけならこのままくろしお号で大阪方面に向かうことになるのですが、今回は 紀勢本線 を全線乗ることなので、50分後の和歌山市行きを待つことにします。

この間に改札横の水了軒の駅弁を買っておきました。小鯛のお寿司が売ってあります。

さて和歌山市行きに乗るのですが、ここで中間改札が。でも、切符を入れても回収されません。短い区間ですが乗っていきます。

紀勢本線ラストを締めくくるこの車両ですが、車窓は特筆すべき点はなく、和歌山市街地の中を走ります。

終点、和歌山市駅に到着してここで紀勢本線の終点にたどり着きました。駅名標が南海のデザインなので違和感がありますが、まあいいことにしましょう。

しかし改札は自動改札のみ。これで切符を入れたら本当に回収されてしまう・・・ここだけはインターホンで出場証を発行してもらいました。これで改札を通ることができました。

快適サザンで大阪へ

ここからは南海の特急サザンで大阪へ向かいます。

サザン号の特別座席はプレミアムが当たれば超快適! シートバックテーブル、電源コンセント、フットレスト、傘掛けフック、ヘッドカバーなど、全部入りです!

途中堺駅下車し、寄りたかった施設に行きます。

シマノ自転車博物館

自転車の歴史や多種多様な自転車の様態などを展示した博物館です。この日は日曜日。1日旅行を遅らせると、翌日の月曜日が休館日となるため、ここまで急いできたわけです。

1階と2階は自転車の歴史にフォーカスしたシアターがあります。

自転車は足で転がしながら走るドライジーネからドイツではじまり、その後ペダルの付いた自転車が英国で発明され・・・という風にヨーロッパ各地で進化しました。この進化の仕方もパクってはパクられての繰り返しで泥沼感があったのが印象的でした。

個人的にもっと印象的だったのが2階の様々な自転車を展示しているフロア。自動変速できるオートマみたいな自転車や初の電動アシスト自転車であるPAS初号機といった特徴的な自転車をはじめ、自転車の一形態として何の変哲もない子供乗せ電動アシスト自転車も展示されていました。この他にも、変速の仕組みなどを見ながら体験することができます。リアディレイラー見ながら自転車操作なんてできないので勉強になりますよね。

更に上階にはロングライドイベントで展示された自転車といったもっと特殊な自転車やシマノ歴代超上位コンポーネントの部品展示なんかもありました。興味深々でしたが、悲しいことに1時間しか見れなかったので、また今度じっくり時間を取って観光したいです。

「自転車とは」「自分の力で思うがままに進み 行きたい場所へ好きなペースで行ける 限りなく自由な乗り物 自転車

帰宅

さてこれからは帰宅するだけです。普通なら新幹線で帰るつもりですが、今回はあの2大快適シート乗り比べコースで帰ります。

まず片方が特急ひのとりのプレミアムシートです。大阪難波近鉄名古屋で¥2,410、ひのとりプレミアムシート特急券で¥2,830なので¥5,240です。レギュラーシートとの差額が¥700なので、¥700足すだけで広い座席にアップグレードできるのはかなりのコストパフォーマンスです。

写真は終点名古屋到着時に撮影

  • 驚異のシートピッチと電動リクライニング。バックシェル搭載で話題になりましたが、リクライニングの角度も凄まじく、靴が前のバックシェルにぶつかるほど倒れる。
  • 窓縁が超大きく、カメラなど置いても安定しやすい。このサイズ感は他の特急では見たことがない。
  • と言うか窓もでかい、きみ観光列車じゃないよね? と思うぐらいでかい。
  • 枕はウィングアップが可能で、試しにしてみると頭が安定する。
  • 最初座った際に詰め込みが甘かったのか違和感を感じることはあった。後に気にしなくなったけど。
  • 座席が革製であるがゆえに、汚れが目立ちやすい。運転開始してから1年半は経過していると思うけど、革製のメンテナンスの難しさがよく分かる。
  • 車内販売の代わりにコーヒーなどの自動販売機があるのはユニークで良いけど、冷たい飲み物が買いたかった・・・。

名古屋から大阪まで結構速くかっ飛ばしますが、あまり揺れなくてびっくりしました。沿線の景色ではちょうど夕日に沈む青山高原が印象的でした。

そして名古屋からはN700Sこだま号のグリーン席です。EXこだまグリーンでオトクな価格でグリーン車が楽しめます! お値段は¥9,170で、ぷらっとこだまで同区間グリーン車を使用すると¥9,600かかるのでEXこだまグリーンのほうが¥400程お得という計算です。

写真は終点東京到着時に撮影

  • 座席は固めだが安定感がある。座った際の違和感をあまり感じない。
  • シートバックテーブルが使用できる。手前にスライドすることも可能で、お弁当を食べる際に最適。
  • リクライニングは倒し方が豊富に選べられるひのとりとは対照的に、倒すと戻すの2つのみ。シンプルに誰もが座っていて気持ちのいい体験ができるのではないかと。
  • 置き場所は少なめ。たしかにインアームテーブルはあるけど、これだとシートバックテーブルと被るような・・・。

メリットとデメリットが大きいひのとりと、メリットとデメリットが小さいN700S、そんな感じがしました。

両方の共通点としては、 全然揺れないこと! 空のペットボトルをテーブルにおいてもまず倒れなかったです。

まだ中入っていますが

東京帰宅後はいつものルートで自宅に帰宅しました。

いつものことですが、旅行中は注意事項を守った上で撮影や掲載をしていますが、万が一撮影や掲載ができない地域の写真がありましたら教えてほしいです。見つかり次第対応します。

*1:実はかえる大橋は存在に気付かなかったので撮ってませんでした