Aokashi Room

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RPGツクールMVに列車を走らせるぞ

今までWWAの素材向けに列車の素材を制作していました。しかし、マルチプラットフォームRPGツクールMVが発表されました。素材規格は1マス48×48と、32×32や40×40よりも更に広い解像度になります。

もちろん今まで制作した素材を使いまわすのは違和感があるし、色数を気にしないことからいっその事使いたい色数で制作できることから模索しながら制作しました。

  • 説明に利用されている画像は素材公開前に制作したものと、後に制作したものが混合しています。
  • ここでは、列車の正面から見たイメージを前面、側面から見たイメージを側面と言います。
  • どんな感じで作ったか、長めで説明します。

以下は目次です。

とりあえず作る

まずは前面の横幅を48pxにした形で制作しました。結構小さいようですが、RPGツクールMVの自動車の素材もかなり小さく作っているので、これでもいいかと思って制作しました。

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ここで映っているのは205系です。最近までは列車の素材を作るときに205系をお手本にすることが多かったです。でも、上の図では何か違和感があります。高さの割に奥行きが少ないように見えます。

見る角度を決める

まず列車を見る角度を定める必要がありました。そのため俯角による高さと幅の関係を決めました*1。ある角度から見下ろした際、実際の幅や高さはどれほど縮小するのか、計算します。

俯角は45°に決まりました。例えば、前面の高さが1とした場合、45°から見下ろすと√2で割る形になるため、0.70710...となります。45°ということは0°と90°のちょうど中間ということで、天面の奥行きも同じことがいえます。

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上の図のように縦に潰れたような感じですが、まあ良くなりました。また、この時は前面の幅を96pxにした形で試作もしていました。

サイズの選定

48pxは小さすぎる、96pxは大きすぎると思い、ここで最適なサイズを探しました。

元になる高さと幅の比率も決める必要がありました。最適な比率を求めて、Wikipediaの車両限界*2や手元にあった東武鉄道の電車見取り図のクリアファイル、各鉄道会社の車両紹介などから、最適な比率を求めました。ここで、幅2800mm, 高さ3600mm(床下分を除くと2700mm)鉄道車両をベースにしました。

ここから、様々な幅で簡易な形で列車の素材を制作、調査しました。

  • 48px
  • 60px
  • 64px ... 一時期はRPGツクールVX(ace)で2マス幅になる64pxを検討していた
  • 68px
  • 70px
  • 72px ... 48pxと96pxの中間のサイズ
  • 78px ... 新幹線を96pxのサイズにした場合、在来線になるとこのサイズになる
  • 96px

更に条件を縛る

制作や調査をしましたが、それでも最適なサイズが見つからないので、ここから条件を加えました。

  • ドアのサイズはプレイヤーに収まる程度のサイズにする。
    • 程度なので、収まらなくても良い。
  • マス単位でピッタリ収まるようにする。

まず上記の条件で幅48pxは除外になります。やっぱり、48pxは小さすぎましたね。

それでも見つからない...と側面で縦のポジションを確認しました。下の図のように、この時は線路を中央に置くように基準を決めていましたが、この場合になるとドアがマスの境目を跨ぐ形になってしまい、大変使いづらいことが分かりました。でもなぜ線路を中央に置きたかったのか、これはなかなか説明しづらいのですが、縦と横の線路でポジションを揃えることで、カーブの素材を作りやすくしたかったからです。なお、線路を中央に置いた場合、幅60pxが上のマスでピッタリ収まります。

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ここで、側面のポジションを、ドアがマスの下辺と接するように基準を変えました。最終的には、横幅70pxに決まりました。理由は色々ありますが...

  • 上記の要件を満たしている(ただし側面で2マスピッタリ納める場合は、床下分を除く必要がある)
    • 前面はドアが見えず、側面より使う場面が少ないと思うので、前面の場合は横幅2マスピッタリにはなりません。
  • 定めた幅2800mmは70の倍数なので1px辺り40mmちょうどと、この後実際のサイズ[mm]から作る際[px]には計算しやすい
    • つまり1000[mm]の横幅にしたければ40[mm]を割るだけで25[px]になる!

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やった!いい感じに乗れる!(上図参照、キャラクターが僅かにドアと接しているのはRPGツクールMVの仕様です)

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先程Twitterでアップロードした検証用ファイルは最終的に上の図になりました。横幅70pxの分にドアの分が塗っていませんが許してください。幅96pxになるとほぼリアルスケールになりますが、このサイズになると制作するのも利用するにも難しいですね...。

制作に取り掛かる

WWAで制作した時は他サイトの素材を混合する際に変色しないように決まった色数で制限をしていましたが、RPGツクールMVの場合は特に制限を受けることもないので使いやすい色数で制作しました。ただし、色を決めるのが下手であることと、8や16の倍数でRGB値を求めたいことから、やっぱり256色で制作しました。下の図の通り、制作に利用しているパレットはWWAで制作したものをベースにしています。

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制作した素材がこちらになります。前面の素材が無いですが許してくだ(略)。

パンタグラフの制作は大変でした。側面から見ると大きいように見えるけど、正面から見ると予想より結構狭かったです。

ところで...RPGツクールMVのSeason Passには蒸気機関車の素材があります。この場合は私の2倍以上のサイズになっているようですね。床の上に乗車することはありえない、いや海外だったらあるかもしれないですが、このままのサイズで制作するつもりです。

ちなみにスクリーンショット以外の画像は好きに使ってください。あ、利用する時はAokashi Homeから利用したよ、みたいな報告があれば喜びます。この後ちゃんと素材コンテンツに追加するつもりです。

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最後に...国鉄時代の車両によくある、前面右側面の金具は何でしょうかね。タブレット閉塞にタブレットを掛けておくもの...じゃ無いですよね。

お世話になったサイト

2018年3月28日追記

公開しました。この記事を公開したときよりも凝って作ってます。